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「イシューからはじめよ」安宅和人 著


「何に答えを出すべきなのか」についてブレることなく活動に取り組み、しっかりと成果を出すことを一冊かけて追究する本。
主なメッセージは、
「成果を出すポイントは向き合っている問いがイシュー(論点)としてどれほどふさわしいかを考えること。仕事のバリューを意識するなら、エネルギーを向ける先を時間をかけて検討すること」。

イシューの前提は
・クライアントやプロジェクトチームの行動を決める本質的な選択肢に答えるものであること
・常識に踏み込む構造的な仮説をもつこと
・技術的に、答えを出せるものであること
の3つ。いくつか候補を出し、この判断基準に合わせて一番有意義なものが、そのとき取り組むべきイシューとなる。

具体的にイシューを見定める方法として述べられるのは、自ら「解決すべき問題」だと思うことを複数挙げて、詳しい人に今解決すべき問題はどれか聞くというものだ。
仕事なら上司、研究員なら教授といった詳しい人に聞くことが最善で、見当たらない・聞けないとき初めて自力で見定める。考えられないことを考えようとしても悩むだけで無駄になる、そのリスクをなるべく減らすべきだという。

また、この本では自ら頑張る等の根性論が徹底的に否定される。「その人的には根性で成果が出る、というタイプの人がいたとしても、それでは後輩に有益な事は伝えられない」というのが著者の指摘する問題点の一つだ。

イシューを決めたら、問題対応のアプローチは、
・イシューにまつわる、スタンスのある仮説をたてる(この事業は以下の3つの条件を満たすと成功する、等)
・イシューの分解をして、構造的なストーリーを組み立てる
・分解した仮説を一つ一つ検証していく

という形式で進めるべきだという。これは他のコンサルティングの本と変わらない。もちろん本書では、仮説をどんどん更新していく視点の持ち方のヒントも挙げている。(最終イメージから考える、等)



シンプルに行動に取り入れられるアドバイスだけをみたいという方には、同じくマッキンゼーの赤羽雄二氏の以下の著作が分かりやすい。



具体的に「1分の集中でA4メモに思考の展開箇条書き」と述べているのは多くのビジネスマンに鮮明なインパクトを与えたのではないかと思う。

これに比べれば、「イシュー~」は何回も読み返して考え「具体的にこれをやっていく」というものを自らつかみとらなければならない。ゆっくり読みたい人におすすめだ。

(参考)
http://toyokeizai.net/articles/amp/154679?display=b
著者が本書のテーマについて語っているインタビュー及び動画のサイト。
上記のテーマを、もっとハートフルに背景から伝えているように思う。
パソコンなら一瞬の計算なら、パソコンをうまく使う方法を考えるのが良い。それなのに手計算しか出来ないから根性で手計算というのでは、前の戦争のときの日本だ。二度とそんな国にしたくない。
というメッセージは、或いは本書を読むより仕事の姿勢に良い影響を与えるのではないかと思う。

(その他)
http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu/e/0defadd02af46b9570a2251467e62716/?cid=9364244b70d1ff0271c826fc42468781&st=0
アクセスVISION のシンギュラリティの記事
:自ら考えることと技術について扱った記事
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