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「ビジョナリー・カンパニー」ジム・コリンズ著
この本は、時代を超えて活躍し、社風にも高い評価がおくられている世界的企業のいくつか(本書でいうところのビジョナリー・カンパニーたち)について経営学の学者が研究をおこなった成果論文である。



本書ではIBMやソニーなど18社が研究対象とされているが、逆に大きいけれど偉大な会社とされなかった会社との違いを考えたとき、それは企業の不正である。法規制や法意識の水準が高くなってきている現在の日本では、すでに他人事でない人もたくさんいることだろう。
企業で無理な気持ちで働く場合、たとえば「七つの習慣」によれば、loseーWinの関係性を呑み込んで進むとストレスが呼吸器系にも害をもたらす、ということが言及されている。健康を損うほど働いても、それでは人生のゴールを果たせないだろう。例えばパートナーの感情についても、はたしてやりがいのない職務を続けたあと、魅力的な人でいられるだろうか、子供や後輩がいたとして、誇りをもって仕事を語れるだろうか。(個人的な意見を言ってしまえば、そうした心理的葛藤をなくすべく企業内努力を行ったあとには転職することを提案したい。)

ビジョナリー・カンパニーではその企業の存在そのものが、企業活動の最大の成果だと考えられて仕事が進められている。つまりそこには職場の空気を決定するような哲学(ソニーであれば設立趣意書がそれにあたるという)をそれぞれにもち、それを経営陣から職場の一つ一つに至るまで人事制度やマニュアルを通して徹底しており、それ以外のすべてのものについては時代に合わせて変えていくという。本書ではその事例などがいくつか紹介されている。

この本と比較されるのは、「経営の本質」だ。


この本でも企業の理念は重視されると書いてあり、優れた企業の基本理念の共通のものの一つとして「高い倫理規範をもつ」ことが挙げられている。
つまりあわせて読めば、法規範はもちろん倫理までも順守するような理念を掲げ、経営陣から一つ一つの職場まで徹底する仕組みを持っていることが時代を超える大企業の特徴になっているといえそうだ。

この2冊のうち、後者は企業経営を網羅的に述べており、前者は特に大きな企業の共通項を探すことに焦点をあてている。目的に応じて読むのが効果的と思う。
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