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「企業価値4倍のマネジメント」火浦俊彦著


企業経営について、ベイン社における戦略の定型的な設計方法とオペレーション体制を述べた本。
ベイン社はすかいらーくの再建などを成し遂げたベインキャピタルを立ち上げたりと、その知見の活用を本業の経営コンサルティングからさらに広げてきた企業としても知られる(資本関係はないらしい)。
戦略策定での必要な考慮事項が多くあるため、気を付けながら何度も繰り返し策定して上手になっていくのだろう。


(概要)
・企業戦略と事業戦略は分けて考えるべきもので、企業戦略では本社と事業部の役割を規定することが必要。
・事業戦略は「外部分析、事業のライフステージ分析、市場定義、トップシェアをとるための戦略、目標数値と個別施策を結びつけて明確な設計図にすること」が必要。
・KPIを現場の行動→現場の成果→財務成果と3階層で設定することが計画実行のために必要。
・戦略を作ったらその実現にフォーカスして設計された組織を作り出すことが必要。注目するのは意思決定のプロセスに関わる人の定義で、「起案・情報提供・規制等調査・意思決定・実行」の5段階について効率化・役割明確化をしていること。
・財務指標以外に、事業の実態をみるためには顧客の感動体験を測る指標をもつことが必要。「友人にすすめるか」の指標を使うのが現状最も効果的。

(比較と特徴)
大前研一氏や冨山和彦氏の著作の方が内容は簡潔であり、全体感をつかんで動くのには良いだろうし事業を自ら進める人にもおそらく効果的だろう。
本書は「特に大企業の組織と向き合いながら業務を進める時」に役に立つような細かさ、具体的図表の取り込みようであり、大企業で実務として詳細まで考える必要に迫られた場合に読むものではないかという読後の感想をもった。ただしそのような場面であれば力を発揮してくれるはずだ。

(参考)
http://diamond.jp/articles/-/54404
著者がコンサルタントとして考えていることについて述べているインタビュー

https://industry-co-creation.com/management/5009
著者が登壇者の一人となって経営者に求められるメンタリティを述べている会議の議事録。当サイトで著作を扱った熊谷正寿氏も出ている。

(その他)
事業分析と動向予測:アクセスVISIONの背景にある論理や技術について図表化しつつ整理した本
http://amzn.to/2Aqz7jU

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