「デジタルマーケティングの教科書」牧田幸裕著 |
デジタルマーケティングについて、戦略コンサルティングやIBMでの業務経験を積んできた著者が解説する本。 マーケティングの基本プロセス、そこにデジタル技術が起こす変革を述べている。 現在はスマートフォンの普及率が急速に高まり(H29情報通信白書で、日本は20代、30代の保有率が90%を超えている)、スクリーンも日常目にする機会が日に日に増えてきているデジタル化の過程にある。デジタル化のビジネス影響を知ることの重要性を感じている方は多いに違いない。この本はそのうちマーケティングについて様々な考え方を分かりやすくまとめてある良書である。
(概要) マーケティングのプロセスは ①環境分析: 政治、経済、人口動態や行動様式、テクノロジーのうち事業に関わるものの分析 ②戦略立案: 顧客のセグメント分け、成長性やアプローチ可能性でターゲティング、差別化の方針確定 ③戦略実行: 施策をどんどん試していく ④戦略管理: 戦略が当たっているか指標を測定しつつ判断、施策に改良を加えたり取捨選択を進める
という順で進めていく。 このうちデジタル化は消費者の行動様式に変化を加え、企業からのアプローチ方法にも変化を加えてきている。 消費者は購入前にスマホでの検索、購入後にレビューの共有を行うようになったし、 企業はリアル店舗とオンラインサービスを連携し、一人一人に最適化された顧客体験や物流の効率化を実現するようになった。
(比較と特徴) 現代のマーケティングの本は本書でも引用される有識者であるコトラーからも出ている(当サイトの記事)が、特にデジタルとマーケティングの話を深堀りし、さらに日本での2017年後半までの先進的な事例を解説してくれているという点で本書は特徴的である。
(参考) デジタルマーケティングの実践についての日本コカ・コーラ担当者インタビュー記事 http://www.cocacola.co.jp/stories/digital_marketing アプリを展開してアプローチしてきた経験が述べられており、スピーディーに試して改善することがデジタルマーケティングに効果をもつのだろうと考えられる。
https://webtan.impress.co.jp/e/2016/11/15/23742 コンサルティングの大手アクセンチュアのディレクターによるデジタルマーケティングのインタビュー記事。 業務の現場で役立つKPI(成否の指標)の設定と、管理を責任もって行える組織の設立が成功の鍵であるということが述べられている。
以上から分かるのは、マーケティング施策のターゲットやメッセージなどの戦略を定めたら責任組織とKPIの一覧表を作り、スピーディーに実施と改善をするのが良いということた
(その他) アクセスVISION:様々な事業について動向を考えているサイト http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
未来予測の投資論:未来予測の考え方を述べ、投資に活かす理論を述べた本 http://amzn.to/2ickgOC
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