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「新・所得倍増論」デービッド・アトキンソン著
日本の生産性の低さをゴールドマン・サックスの元パートナーが各種統計を使いながら根拠を出して解説し、問題点の分析を行い、解決案を出している一冊。

かつてゴールドマン・サックスは日本のバブルを大蔵省より早く見抜いたというが、そのチームの主なメンバーである。また、銀行の適正な在り方を考えて公表したところ金融庁はそのように動いたと言われる。(もし本当にそうだとしたら、金融庁は・・・むしろ考えつかなかった手法を理解して政策にし成果を出した、オープンでイノベーティブな存在と言えなくもない)
本の宣伝やタイトルだけみると胡散臭そうな印象を与えるが、内容は過去の資料まで検証を行い、本格的である。

[見解]
日本の生産性は過去も今も改善の余地があり、企業経営には改善の余地がある。特に観光と輸出産業はのびしろが大きい。
この見解を支える考えは、
・日本は技術と勤勉で世界2位の経済大国になったと考える人が多いが、人口一億人を超える数少ない大国だったことが要因であり、プラザ合意などの為替変動を調整すると生産性はピーク時でも世界3位だった
・今は国民の生産性は27位であるが、研究開発の投資額が世界3位であることや高度技術者の数からは伸びる余地がある
・人口の半分のドイツに輸出総額が負けている。技術力に差がないので営業努力不足が疑われるところ、海外出国者数の極端な少なさはそれを裏付けている
・京都は民間開発の結果ほとんど普通の街並みであり、観光業をのばす意識は西欧に比して低い。観光資源がありながら観光業のGDP比率は他国よりだいぶ低い

なお、本書では具体的な数値の入った統計を、著者が国際機関のデータを加工して作成して掲示している。また、大企業や中小企業の問題、バブル当時のヒアリングのエピソードなども少し出てくる。
[比較と特徴]
主張は観光と輸出、というトピックを強化している他、主に民間企業の生産性に改善余地があるというものであり冨山和彦氏や竹中平蔵氏の考えに近いと思われる。
ただ、それより強烈なことに上場企業に対してもさらなる投資・生産性向上を求めるべく政府が年金基金を通して主張したらどうかと提案しているというのは特徴的である。
アメリカ企業と比べて株価の伸びが弱いのだという。
日本経済を述べた本としては、他に大前研一氏の作品http://kazunotesu.jp/blog-entry-125.html?spに消費者サイドからの解決案があり、他の視点も得たいときにおすすめである。

デービッド・アトキンソン氏を紹介するページとしてはハーバービジネスのインタビュー記事https://hbol.jp/122527?display=bも詳しい。

http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
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