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「マーケティングの未来と日本」P.コトラー著
先月発売された、コトラーによるマーケティングの解説と近未来への提言。
序盤にマーケティング4.0というデジタル期のマーケティングをそれまでのマーケティングとの比較で解説し、そこから世界情勢と日本で現実的な成長戦略を述べている。

[見解]
日本企業についてステークホルダー全部を見渡す現在の経営を続けるのは優位がある。日本の個人については人材の流動性が足りない。日本の都市についてマーケティングが足りない。

これを支える考えは以下の通り。
・現在のマーケティングは顧客の情報力があり、顧客からの企業への好感度を得るべき時代。CEOの給与が高すぎず従業員給与を安定させるなど、日本企業の社会との関係は今後他の企業にも必要とされる。
・産業の変化の早さに人材の流動性は追いついておらず、今後の労働に不安がある。技術革新は新たな産業への変化期をもたらす時代。
・世界中で都市は成長を続けている。都市の数が増える中で成長を高く実現するには戦略がいる。
[理論]
・個人は労働は時代のニーズで変わると考え、常に新たな可能性を探るのが良い
・都市は観光でも企業の本社誘致でも、何か成長エンジンを定めてもつのが良い

[比較と特徴]
日本のこれからへの提言としては、竹中平蔵氏と冨山氏の共著http://amzn.to/2nxObWzも個人レベルまでの提言をしていて優れている。
本書は日本の経済構造まで踏み込むことはしておらず、世界の動向と比較しつつこれからの動き方を述べているのが特徴だ。
また、この2冊で言えば大学の一般教養がいるかどうかを論じるのに、ローカル産業のために実学を伸ばそうとする冨山氏と産業の変化が早いから教養という分かれ目はある。
バスの運転には一般教養より運転技術、という人と、言うなればバスが自動運転になるのに備えて一般教養、という人との違いだ。
コトラー氏によれば長い歴史の視点から社会を眺めるような力を一般教養でつけて変化に強くなるということで、このような内容の教養なら冨山氏も賛成するのではないか、と思った。
産業構造の変化は予測している人物であるし、自身も本に歴史の引用がけっこうある著者なのだ。

本書はその他にも資本主義が現在直面する問題を数々の論点をあげて述べているなど、日本の外を考えるのにも良い本であると思う。






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