FC2ブログ
読書アクセス
「充実した読書につなげられるような案内作り」をテーマとして、多読のビジネスマンが本の紹介や比較をしているWebサイト
12 | 2019/01 | 02
S M T W T F S
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

「世界のエリート投資家は何を考えているのか」アンソニー・ロビンス著


アメリカで活躍する実業家・心理的なコーチングに長けたスピーカーであるアンソニー・ロビンスが投資家を歩いて回り「一つ投資のアドバイスを子孫に残すとしたら何か」と問いかけて作り上げた、資産増加の方法に悩むとき有益な本。


(内容)
より多くの個人が金融業界で最高クラスの方法論にアクセスして成功できるように記した、と述べられており、その内容は貯金から分散投資の考え方まで一連の動作をカバーしている。
また、心理的なコーチングに長けた実業家だけあって、印象的なエピソードを散りばめて
「貯金に決意して取り組むこと」
「資産価格の下がるリスクに備えること」
といった当たり前の示唆に深みを与えている。

主なメッセージは、早くから貯金に決意して複利運用のメリットを享受すること、変動の少ない資産での運用を増やして資産価値が減ったときの心理的負荷を抑えることだ。

(比較)
お金に悩む人へ語りかける本としては、マネックス元CEOの松本大氏の「お金という人生の呪縛について」(http://kazunotesu.jp/blog-entry-106.html?sp)という本もある。
こちらは資産運用で守り抜くことよりも、マーケットの構造や働くことを通じて成功を勝ち取ることに解決策を見出している。
貯めて殖やし解決したいと思うのか、広く働いて成功して解決したいと思うのか、人それぞれ、その時々の感情にもよって変わることと思う。
気分にあった本を読むのがおすすめだ。

http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
アクセスVISION: 事業や業界の動向について、僕の見解を述べているサイト

https://www.search-bot.info/
ねこちゃんねる:日々更新されるねこ写真やねこカフェの情報をみられる、疲れたとき用のサイト



「困ります、ファインマンさん」R.ファインマン著


この作品はノーベル物理学賞を受賞しており数々のエピソードでも知られるリチャード・ファインマン氏の回顧録である。また、講演なども収録され、世界的に優れた科学者のものの考え方を知ることができる。

「ご冗談でしょう、ファインマンさん」という著作のエピソードは人柄の出た笑えるエピソード中心となっているが、本作はファインマン氏の恋愛と結婚生活、ロスアラモスの原爆開発プロジェクトやNASAのスペースシャトル事故調査委員会に携わったこと・そこから悩んだ末に出てきた考え(講演)が述べられており、作品の雰囲気が異なる。
また、「ご冗談でしょう~」は読みやすさからか本屋でもよく見かけるが、本書はあまり見かけない。しかし両方読んだ感想を言わせてもらえば、本書も(むしろ、本書の方が本格的に)人柄の伝わる記載が収められていて、加えて問題に対処する考え方や科学技術への洞察があり、面白い本である。



[ファインマン氏の洞察を数点紹介]
・NASAのスペースシャトル事故であるチャレンジャー号事件は1986年に起きたロケット打ち上げの失敗で、アメリカの国威に関わる大事件であった。
この調査と問題解決のために組まれた委員会は当然各界のトップクラスの有識者をそろえたメンバーであり、ノーベル物理学者であったファインマン氏もその一員であった。
しかし業務の下調べを行い、現場まで見にいって現場の人にヒアリングを行う者はファインマンのみで、問題解決として様々な考えがそこから出てくる。
一例を挙げるとすれば次の文だ。
「こっちは理論的に起きる可能性のあることに基づいて質問をしているのだが、作業員の連中から見れば、僕は彼らの扱っている技術的な問題がツーカーで通じる相手に見えるわけだ。
工員たちはみるみるくつろいできて、組立作業で改良できる点などの、いろんな思いつきをしゃべりはじめた。」

理論物理学者であるファインマンは、問題となりうるポイントを仮説としておさえてあり、調査に乗り込む前に専門家を集めた1日がかりの勉強でドライブをかけた知識をもとに質問を進めていたのだ。単なる論理でなく、現場に活きている知識を理解していることは信頼関係を作り出す。
誇りをもって働いている職人気質であればあるほどそうだろうと思う。
全文は英語で、https://science.ksc.nasa.gov/shuttle/missions/51-l/docs/rogers-commission/Appendix-F.txt
に収められている。

・本書は「科学の価値とは何か」という章でしめくくられる。ファインマン氏は理論物理学の優秀な若者として、原爆開発に携わり、うちひしがれ、1955年にもととなる講演を行った。
「科学があれほどの破壊をもたらしたのを目のあたりに見た僕は、自分がこれほど愛し、これほど全身全霊を打ちこんできた科学というものの価値とは、そもそも何なのか?という疑問につきあたった。僕は是が非でもその解答を見つけなければ気がすまなかった」という序文。
科学の価値として氏の述べていることのエッセンスを僕が一言でまとめるなら、それは「未来に選択肢をより多く残すこと」である。
もっというなら、科学があったことで人の想像力も実現力も高められてきた。科学の追求は知識への誠実さをもととしており、その成果の確立は民主主義の確立とも時期が重なるという。
「着実に進歩を重ねてゆくためには、自分の無知を悟り、疑問の余地を残すということ、これこそが最も重要なことであると私たちは学んできました。」
科学に疎い人でも、本書は本当に楽しく読める。僕自身文系だったが、本当に楽しかった。おすすめの本だ。

(参考になるサイト)
YouTubeに、ファインマン氏の業績とインタビューをまとめている動画がある。但し英語だ。
https://youtu.be/LyqleIxXTpw



http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
アクセスVISION: 事業や業界の動向について、僕の見解を述べているサイト

https://www.search-bot.info/
ねこちゃんねる:日々更新されるねこ写真やねこカフェの情報をみられる、疲れたとき用のサイト



「国家はなぜ衰退するのか」(ダロン・アセモグル他著)


社会制度と経済発展の関連性について、世界の歴史をひもときながら究明している名著。上下2巻で600ページほどで、多くの事例が整理整頓されている。
論文のように理論がずらずらと並べられているのではなく、そこに存在した人物のストーリーにも言及しながら説明を進めている部分もあるなど、受験勉強の世界史よりも面白い。しかも現代社会の経済の様々な現象を世界トップクラスの大学教授が問い直している作品なので、高校生からおすすめである。


(見解)
著者の見解は、既存権力層の不正のない、人々の政治権力が幅広く認められた社会が経済発展に必須だという一点にある。経済成長の軌道に乗らない国を観察して、経済学者である執筆陣が辿り着いた結論が、努力に応じて収益を得られる公正な経済ルールの確立だったのだ。
そして、このような大勢にとっての最適化を続ける社会を、「多元的民主主義」と呼んでいる。
多元的民主主義社会であるためには民主主義政府による権力監視が機能することが必要であり、
民主主義政府が機能するためには、人権思想が広く普及することが必要なのだ。

(内容)
多元的民主主義社会でないところでどんなことが起きてきたのか、社会の変化が起きたときにどんな経済の変化が起きたのか、それら歴史上の例を示しながら、その見解の根拠を列挙している。
変化の例として、フランス革命、明治維新といった近代史の出来事から、ヴェネツィアの法制度改革、中世農地制度といった過去の話、南アフリカの二重経済やエジプトの革命といった20~21世紀の話まで扱っている。

最大の事例は産業革命を成し遂げたイングランドと、それを可能にした名誉革命(1688)だ。
絶対王政から議会主導へと権力の移行が起きたとき、取れるだけ税金をかけたり専売許可にしたり所有権を制限したりと王家に利益をもたらす社会制度へのインセンティブは失われ、
代わりに議会と関わる国内全ての事業者の利益を追求するべく所有権の保護や専売の廃止、公正な競争のルールが持ち込まれたことで、
事業者がお金持ちから資金を調達してどんどん新たな事業に乗り込む土壌が出来たのだ。それがその後の西欧文明の優位を作り出した一つの大きな要因なのである。

(比較)
事業環境に影響を与えるものとして技術に光をあてている作品にはケヴィン・ケリー氏の著作など最近いくつかの名著があるし、政治制度についても多くの本が出されている。後者に関しては、本作が最高のものと思う。急速な技術の進歩や政治制度の不安定を背景にこれらを扱う本が多く出てきているが、本書を読めば他の政治制度系の本は網羅出来るのではないだろうか。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%A9%E5%88%A9%E3%81%AE%E7%AB%A0%E5%85%B8
権利の章典:名誉革命で作られ、今もイギリスで有効な法文。名誉革命の性質を示している。

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/
日本の規制改革に向けた政府のサイト

http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
アクセスVISION:様々な事業について統計等から動向を探っているサイト

https://www.search-bot.info/
ねこちゃんねる:日々更新されるねこ写真やねこカフェの情報をみられる、疲れたとき用のサイト

「スタートアップウェイ」エリック・リース著



シリコンバレーの流儀、世界最先端のIT大企業の働き方、勢いのあるベンチャー企業の事業に対する考え方、といった類の話の総まとめができる優れた1冊。
著者であるエリック・リースは自身もベンチャー企業創業やベンチャー投資を行ってきた経歴をもち、さらにはその考え方を整理して世界的な大手企業にコンサルティングをする理論家である。



(内容)
成功するベンチャー企業に多く見られ、且つ現在の企業に多く不足が見られるのはアントレプレナーシップである。
アントレプレナーシップは、スピードをもってユーザーの考えていることを把握し、必要とされる商品を作り出す姿勢である。
【アントレプレナーシップの特徴】
・本格的に作り出す前にユーザー候補たちと話す
・模型で良いからイメージの湧くものを持っていって話す
・これはいける、というフィードバックが出るまで模型トークを繰り返す(無理そうなら企画から出直す)
・上記のサイクルを回せるように人事評価、予算管理、法務といった本社機能のプロセスを組み立てる

さらに、以上の特徴が実際にどのように機能して事業を改善するのか、政府機関や企業の実例をいくつも挙げて説明している。

(比較・関連情報)
企業は顧客をよく知るべきだ、というメインメッセージは定理のようなもので、例えばドラッカーの作品でもチェンジ・リーダーの条件(https://amzn.to/2Rs1BlE)などで話されている。
しかしこの本のように具体的な取り組みを体系的に説明している作品は無い。これまでビジネス本は何冊も読んできたが、取り組みの体系的説明は初である。
クリステンセン教授のジョブ理論(https://amzn.to/2RpG4dC)はユーザーを考える視点として新しいが、それを組織としてどのように確かめて事業化するかという視点は記載できていない。
スピード感をもって新しい事業を軌道に乗せるという目的意識を持って読むなら、本書は最良の1冊となるはずだ。

(見解)
すぐに動いて試す、というアクションは、特に本を読んだりじっくりインプットを集めて勉強してから何かを成し遂げる、という用意周到スタンスが当たり前になっているような人々にとって忘れてしまいがちな選択だ。
読書サイトである当サイトを訪れてくれる皆さんも、おそらく世間全体でみて、用意周到スタンス側の人々だろうと思われる。もしも中々動き出すことが出来ていないと感じる方は、大企業でさえ試験的に目標へ向けて動き出すことが力になる、という事例を挙げるこの本を新鮮に感じるのではないかと思う。

(リンク集)
https://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
アクセスVISION:様々な事業を考えるサイト

https://www.search-bot.info/
ねこちゃんねる:日々更新されるねこ写真やねこカフェの情報をみられる、疲れたとき用のサイト








カテゴリ

プロフィール

kazunori

Author:kazunori
こんにちは。読書アクセスを運営しておりますカズノリといいます。
趣味は読書とラジオを聴くことです。
本屋をぶらつくのが好きで、仕事帰りや休日に歩き回っています。ネットで色々なサイトも見ながら本の情報を仕入れては、家やカフェ、通勤途中で、読書をして考えごとを巡らせています。

フリーエリア

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる