読書アクセス
「充実した読書につなげられるような案内作り」をテーマとして、多読のビジネスマンが本の紹介や比較をしているWebサイト
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「歴史とは何か」E・H・カー著
この本は、一言でいえば日本史や世界史の勉強が百倍楽しくなる本である。
著者は学者で、「世界史の知識の整理がどのようにされているか」という観点から学び方・考え方を述べている。そしてそれは大学教授のような、日本史や世界史の教科書を作る側の方々も基本として学んでいる考え方だ。

内容も分かりやすく例え話も交えながらまとめてあるので、詰めこみ教育の色彩が強かった歴史の試験が得意でなかった人にとっても親しみやすいと思う。歴史を好きになるだろう。
[見解]
本書の見解は、
「歴史として語られるような出来事は膨大な出来事のなかから歴史家がその思想や文化的背景に影響されながら選んだもので、歴史は歴史家が作っている」
というもので、つまり実際にあった出来事を根拠にした学説も、その出来事を公平に選んでいるかは誰にもわからないから、根拠を出した分だけは確からしい、1つの仮説なのである。


これは人文科学を学ぶ際にも、しっかりと「科学者」としての意識をもつよう方向付けた本だとされる。歴史の教訓と言われるものも、数ある見方の一つに過ぎないのだ。

歴史のとらえ方を示す著作として比較対象になるのは、様々な社会を比較しつつ示唆を引き出そうとする試みの、トインビーの「歴史の研究」が挙げられる。
ただし分量ははるかに多い。


文明論の著作である本著では、どんな社会がよく発展をとげたのか、なぜスパルタは強烈な教育方針をもち能力を高めながら発展しなかったのか、など多くの分析が述べられている。
「世界の名著」シリーズは各著作につき、サイズの大きなものは主要部分をまとめるなどして整理してあるものなので、カーの著作に比べるとだいぶ分厚いものの興味をもって読めるだろう。

目線が短期的になりすぎていると感じるようなときの休息の時間に、歴史について読書するというのはどうだろうか。

長い視点で記された本として、僕の著作の紹介。本書は現在、1万年前、1万年後の生活について統計や予測から描いたものだ。日常をはなれた長い視野を持ちたいとき、カフェで読むのに良いかもしれない。スマートフォンで読めるので持ち運びも気にならない。


「存在と時間」M・ハイデガー著
ドイツの哲学者ハイデガーの代表作である本書は存在するということの可能性を考える本だ。
「人生一度きりだと分かってはいるが、大きなアクションを起こせない」という人が読めば自らの時間の過ごし方を考えるのに新たな視点を得られるのではないかと感じる。


[内容]
この本からのメッセージは、人生単位のゴールの設定をしようということである。そして、それを日常生活の延長のようにしてはたして考えられるか?と続けて問いかける。
存在を「可能性の束」とみたとき、その束ねられた可能性の全ては認識されておらず、日常化された意識によって簡単に把握できる部分にとどまっているから、考えられないのではないかという疑問の提起だ。
そしてその解決策について、以下のような論理を展開する。
・可能性はやがて一点に収束する。それは「いつかどこかで終わる」というところだ。
・そこを起点にして考えれば、人々は可能性の選択を後悔することがなくなり、今の姿についても、日常に埋没して見えていなかった可能性まで見ることが出来るようになる。
[比較と特徴]
相手を勇気づけ、自ら人生を考えてふみだそうというメッセージであるという点で、スティーブ・ジョブズのスピーチhttp://kazunotesu.jp/blog-entry-139.html?spは本書より優れている。
ジョブズ自身の経験からも、そこから考える人生観も、迫力をもって伝えてくれている。そして何より、本書の内容も簡潔な表現で含まれている。ジョブズが本書を読んだかどうかは分からないが本書を読む必要性は大いに減ったというべきだろう。

人生を考えるということを考える本としては、I・カントの「純粋理性批判」が比較対象だ。

この著作は、自然科学に対する知識の体系を記述し、考える側の認識の在り方を問い、そのなかで「神の存在の証明の不可能性の証明」をしているなど、知ることの限界を考えている。
これは「哲学とは学問の地図である」と述べてあるとおり、知識にどんな可能性があるのかを整理しようとしている試みである。18世紀後半の文明の基礎のような本だが、長いので、哲学者を志す学生でもなければ読む気分にならないかもしれない。

また、本書と同じくスピーチには劣るものの、力強く人生を進もうと述べている本としては、ニーチェの次の著作が挙げられる。

ここでは、長編の叙事詩の形式をとり、ニーチェなりの存在論を述べている。それは、存在は未来への懸け橋であり、何らかの弱さを克服していく「超人」として在り続けることこそ望ましいという主張である。他の2冊に比べると叙事詩だけあって考えるより感じるといった趣の本である。

人生のゴールというテーマについて、一つの見解を出している次の本を紹介したい。

ゴールドマンサックス会長にして財務長官も歴任した著者ロバート・ルービンは、経済的に成功した部下からの相談を何度かうけたエピソードを紹介し、こんなことを言っている。
「どんな素晴らしい成果をあげても、人生に求めることがわかっていなければ結局満足感は得られない」

変人と言われること気にせず、まずは本心を探すことだ。そこから、他の人にとらわれない、主体的な人生を歩み始めることになるだろう。

「種の起源」ダーウィン著
種の起源は、進化論という言葉を広めた世界の古典である。
どれほど著名な作品かと言えば、「ガラパゴス化している」など21世紀の日本で通用する慣用句が本書のエピソードから出来ているほどである。
けれど、これを読んだことのある人はそんなに多くないのではないか。親しまれている実態と裏腹に、この本は実験と観察のレポートをふんだんに用いた決して気安くない科学論文である。




この本の展開を簡潔に言うなら、
ある土地から生える植物の観察、数々の家畜の品種改良の調査、特定の環境での動物の特徴観察を経て、進化についての法則を導きだしていくというものだ。

世に有名な人間もサルからの進化の賜物だろうという仮説はようやく下巻になってから登場する。現代の新書に慣れた人からすると、確かに読みにくいものだ。実験や観察を興味深く読めるのでなければなかなか進まないだろう。
ただし読み進めるうちに納得の深まる進化論の示唆は、堀紘一氏などのビジネスの巨人が推薦するところでは競争の場面で力をもたらすという。


[内容]
ダーウィンの観察から得た結論は、
「自然淘汰・性の淘汰によって生物は常に競争にさらされてきていて、適応するものだけが生き残る」
ということだ。これを生き抜いてきた生物たちの視点で述べるなら、
・目標となる食物を観察してより多く獲得する方法を実践する
・自身の特徴のうち周囲のライバルや環境の特性から言って優位なものを伸ばす
・異性がどのように生活しており良いパートナーシップを築くにはどうすれば良いのか考える
ことにより、生き抜いてきたのだ。

飛べるようになったり、光を感じたり、二足歩行したり、体色を変えたり、くちばしを固くしたり首を伸ばしたり声を出したり、優位な特徴は個性豊かなこと限りない。
[比較と特徴]
この本と比較するのは文明史にフォーカスして社会の発展について述べたトインビーの「歴史の研究」である。
僕は進化論と似たような文脈で語られる社会進化論というものについては「社会が目的とするゴールについて分かっている」という過剰な意識があり不合理だと思う。
しかし「歴史の研究」はたまにキリスト教の影響を垣間見えるものの、そのような社会の押し付け論ではない記述ぶりで好感がもてた。
世界の名著シリーズのまとめ版が文庫本2冊分くらいのレベルで、読むならちょうど良いと思う。



ここでは文明始まって以来の数々の社会たちを見ており、その特徴と成長~衰退を客観的に記述してゆく。
現代の日本でひびくところで言うと、スパルタ式のもとになった古代都市スパルタは少数の戦士による支配だったがアテネのすぐ後に滅んでおり、その要因を新たな知識や制度を取り入れられないほどの「スパルタ式支配」であると結論する。同じ文明停止状態に陥った文明社会として挙げられるのはエスキモーの社会である。
この分析による示唆の一つは「自由を許さないようなきわめて厳しい制度や環境への適応は能力の要求が文明の進化にとって過剰」というものだ。

このような数々の仮説とその検証にあたる文献紹介があり、読みごたえのある作品になっている。どちらの著作も、僕らに進化をもたらすものは何なのか、どうすれば繁栄していけるのか、カフェに引きこもってじっくり考えたいときにおすすめの作品だ。
http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
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はじめに
このブログは、僕なりにこれからの時代、ネットユーザーの皆さんに求められるようなサイトにしたいと思って作っている読書案内サイトだ。

世の中に本の紹介サイトが数多存在する中で、本サイトに特徴的なのは、良い読書体験へのアクセスとなることを心がけているところだ。

このために、単に本の紹介にとどまらず、原則として似たようなテーマの本を同時に数冊ピックアップして、その内容の範囲と視点について比較している。
このブログを読む皆さんにとって、それは本を選ぶうえでのフィルターとなり、一番読みたい本にたどりつける手助けをすると思う。

また、読む際に本が持つメッセージを受け取るのに良いと思える視点を抽出し、読書の際の手引きにしたいと考えている。

現代は本屋にいけば本を手にとって読んでみることが出来る(スタバ×TSUTAYAなら座ってコーヒーを飲みながら、無料で!)。けれども、本屋は場所に限りがあるので、その時に注目されている新しい本と、わずかな名著、それに少し前の在庫が置いてあるだけだ。

ウェブサイトでは本の紹介が多数あげられているものの、お奨めレビューがあるのみで、比較選考するには向かない。レビューも長さや質がまちまちである。

21世紀以降の時代は、情報時代だ。そこでは音楽や動画、書籍(電子含む)が多数作成され 、それは何十年かかっても一人の人間には消費しきれないほどの量だ。
かつての原料や発表の機会が少なく出版に厳選を重ねるような時代は過ぎて、いまや個人でも電子書籍を作れる時代だ(Amazon Kindle等)。

そうなると、例えば書籍(電子含む)について言えば、従来の芥川賞をはじめとするマスメディアの選別にくわえ、有名人のソーシャルメディアでの発信、消費者や本屋のランキングによるランク付け、Amazonなどの購買追跡機能によるレコメンド、友人たちのおすすめ、テーマごとに情報整理を行うサイト等が選ぶ際のフィルター(選別の基準)となり、読書体験や鑑賞体験へのアクセスとなるだろう。

このサイトは、情報整理のサイトの一つとなってフィルター・アクセスツールの役割を果たせるようにしていく。
テーマについては僕の興味がある分野を選んでいて、おそらく大体が「ビジネス」「社会」といったものになるだろう。多くの人が各自の得意分野で情報整理になるようなサイトを立ち上げていくのがネット社会全体からみて最も効果的だと思っている。

また、たまに本の内容紹介の延長で日常生活の疑問に対する考え方をまとめたコラムも作る。これは僕自身が日ごろ迷った時期に、分厚い書籍ばかりでなくWebサイトからもいろいろな答えを集められたことへの恩返しのつもりで、おまけページだ。

読書について僕は、絵本を読んでいた幼児期からずっと、とても楽しいもの、自分を力づけてくれるものだと思い続けている。
僕たちは意識するとしないとに関わらず目標とする理想や常識を心にもっていて、最善と思う行動を実践している。
意識しなければずっと変わらないものもあるだろうそうした行動にたいして、良い読書は様々な優れた書き手の論理・ものの見方をとどけ、いくつもの一時的な感情や思いこみを乗りこえさせ、格段に強く目標へと近づけてくれるだろう。

いろいろな視点や考え方を取り込めば、それだけ多く人生の理想を考えて、集中してそれに取り組み、いい人生をおくれるようになるだろう。

気になる本やテーマから、気軽に読み進めていってください。ごゆっくりどうぞ。


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こんにちは。読書アクセスを運営しておりますカズノリといいます。
趣味は読書とラジオを聴くことです。
本屋をぶらつくのが好きで、仕事帰りや休日に歩き回っています。ネットで色々なサイトも見ながら本の情報を仕入れては、家やカフェ、通勤途中で、読書をして考えごとを巡らせています。

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