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読書アクセス
「充実した読書につなげられるような案内作り」をテーマとして、多読のビジネスマンが本の紹介や比較をしているWebサイト
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「伝わる・揺さぶる!文章を書く」山田ズーニー著


受験勉強の小論文について究めた人が「文章を書く」という側面から人と関わり生きていくことを述べた良書。
文章に表れる他者への意識や人生の意識から書き手の心のわだかまりを見つけ、いくつも問いかけを行うことで本来の表現を引き出した、という事例も初めの方に出てくる。

[見解]
機能する文章は意見、論点、他者の視点等について問いかけが為されて作成されており、それでこそ正しく伝わって心を動かすものになる。

文章は相手と自分についての認識がなければ伝わることがない。同じ文章でも相手によってとらえ方が異なるし、意見の根拠への納得も相手の背景により異なる。
文章にたいして自ら先に問いかけ、(相手にどう感じてほしいか、なぜこう思うのか等)文章を作り込むことで伝わる文章へ洗練できる。

[比較と特徴]
言葉にすることで気持ちや考えを整理して、人と関わることを円滑にしていけるという論理はゼロ秒思考http://amzn.to/2niwWXLと同じだ。
本書が文章について全般的に扱うのに対して、ゼロ秒思考は考えを短時間で言葉にするという手法一点に着目した展開であることが違いである。

文章をうまく書くという視点では、論理的に整理していく技術を述べた作品が主にコンサルタントの著作に多数あるが、本書の著者の関心はビジネスで優位に立つ工夫ではなく、ひと言でいえば、読み手の書く力を解放することである。
高校生のときの現代文の授業に学びそびれたものがあるように感じている方などには、特に有意義な読書になるだろう。

「ロジカルシンキング」照屋華子 岡田恵子著


10年以上にわたって書店に並び続けている、ロジカルシンキングを説明した代表的な一冊。
本書の主なメッセージは
◇相手の視点に立ったときに本当にわかりやすく論理的に筋の通った構成をもつメッセージによって、相手から思うような反応を期待できる。この論理的コミュニケーション技術は学ぶことが出来るし、これからの時代に重要性を増してくる
というものだ。

著者はマッキンゼーでコミュニケーション技術の指導に携わっていた人で、2016年の時点で話し方についての起業を遂げている。
話し方についての新書を何となく何冊も読むより、長年売れているこの本を読むことで本から学べることは効率よく学べるのではないかと思う。論理のポイントを整理した、分かりやすい話し方を意識はできるようになるはずだ。


[考え方]
見解を支える考え方は、
・提案型営業や他の企業との協業の機会が増えている経営環境において、論理的コミュニケーションはより一層必要とされてくる
・マッキンゼーの中で顧客に出すメッセージを磨くという業務を10年以上行ってきた経験上、論理的でわかりやすいメッセージには一定の法則がある
というものだ。ここから、論理的でわかりやすいメッセージの作成についての理論が準備段階から説明されている。
一例は根拠をいくつかの視点で並列するMECEの型と、三段論法を用いての論理ピラミッドの型を話す中身に取り入れるというものだ。

この決まった型に当てはめていく情報加工作業がロジカルシンキングで、日常のやり取りから適用していこうとすると、型をすぐ思い浮かべられるようでないというのが僕の感想だ。

[比較と特徴]
本書はわかりやすい論理構造で伝える、ということを追求していて、聞き手の感情を捉えることには言及しない。
このような話は相手を感動させるために予め相手の知っている範囲や関心あるテーマのあたりをつけることを説く本など、
(例えば堀紘一さんの著作http://kazunotesu.jp/blog-entry-64.html?sp )別な本を読むと記述がある。
どうすれば分かりやすく伝えていけるかについて知見を集め整理していきたいとき、本書が役に立つ一冊になると思う。

「心を動かす話し方」堀紘一 著


ボストンコンサルティンググループの日本トップをつとめ、現在は自ら創業したドリームインキュベータの代表として活躍している堀紘一氏が、これまでに何千回も講演・プレゼンをしてきた経験をもとに話し方にテーマをしぼって記した作品。

堀紘一さんは他の著作では日本経済や今後の企業活動、求められてくる個人の仕事意識を例外なく話しているが、本著は徹底的に話し方に関わることだけを一冊にわたり述べている。テーマへの思い入れが伺われる。
(もちろん、生物学・野球・太平洋戦争といった趣味をいかした例え話はここでも随所に出る。)

この本を読んで良い読書体験を出来た!と感じる対象は
「話を長くしていると段々つまらない空気になってしまう」
「話しても納得してくれない、同じような内容でも他人だと上手く納得させているのに」
というような悩み・課題をもつ人だ。
仕事向けにスピーチで工夫すべき点を示すのはもちろん、話す中身を相手によってどう組み立てて伝えるか、話の中身をどう深めるかについて堀紘一さんの意識している点を教えてくれる。

これを知った上で考えることで、より一層深みのある豊かな思考タイムを持つことが出来る筈だ。
話し方というテーマを軸に、社内での連携の取り方なども扱っている。そうした興味で読んでみても示唆を得られるだろう。


仕事への取り組み方などを主なテーマとする著作は他にも多く堀紘一さんにあるほか、同様にボストンコンサルティンググループでの経歴をもつ山口周さんの本がある。
純粋に仕事の読み物とするならこれらの作品がおすすめだと思う。


特に山口周さんの本は、仕事の進め方について言えば最も若手~中堅ビジネスマン向けと感じる。同じ話になったとき、例えば

堀紘一さんの著作では、プロジェクトの中間報告では「結論は当初予定通り2か月後」といった報告をして、集めた情報の整理・関係者の感想の収集に努めることを勧めており
山口周さんの著作では、プロジェクトの中間報告では「必ずその時点での仮の結論を言うこと」を勧めている。時間をとって来てくれた相手に価値を感じてもらうのにそうすべきだと言うのだ。

どちらがまだ実績や知名度の弱い若手~中堅に合うかと考えると、僕は山口周さんの著作に安心感を覚える。
大きな経済や企業社会での立回りの話では堀紘一さんの本、ミクロの一つ一つの仕事の話では山口周さん等の本が良いのではないだろうか。

「本音で生きる」堀江貴文著
堀江貴文さんの本は、本音で生きることの価値を様々な具体的な形で説いている事と、経済が特徴的だ。

本の比較に入る前に、堀江貴文さんの人生のゴールは何だろう、と考えたとき、実業家という所には本質は無さそうだ。
ステラモーターズのイーロンマスクや、日本なら松下幸之助といった人は「こんな企業努力・製品でこんなふうに社会を変えるんだ」という明確なメッセージを人生のミッションとして社会へ向けている。そうした人物を本質的に実業家だと言うのだろう。

それではどんな本質なのか考えるに、おそらく、文化人なのだと僕は思う。人生のゴールは「その時その時の楽しいことを本音で全力で楽しむ」というものだ。アーティストのようだ。

本を出版するときもその性質が前面に出ているのではないかと思っている(もちろん役に立つ、ビジネスとして成功するという現実把握も確実に行っているはずだが)。

そんなわけで、本には本音で堀江さんの意見が出ている。社会への思いやり表現を重視する・好む人々からすれば批判の気持ちを呼び起こすだろうし、それは読む人の好みだろうと確かに思える個性派だ。
もちろん、ウシジマくんとのコラボ本で原発問題や大阪都構想の話を慎重に根拠を挙げず唐突に出して意見を主張したりと、いかにも批判を受けそうな箇所も随所にある。
ただし総合的にみて、根拠と論理を挙げながら日頃聞かないような新鮮な主張をしている箇所も多いので、イライラして集中できないほどでなければ考えることの多い面白い本が多いと思う。

ここで一冊紹介しよう。


「本音で生きる」というテーマをそのまま題名にしていてテーマもシンプルだし、多分この人の本の中で一番安い。

普遍的なテーマは、「誰が」「どれだけ論理的且つ根拠をつけて」「どこまで具体的に」述べていくかで影響力が決まる。堀江貴文さんのような同時代人の新書で読むのは効率的だと思う。
古典の名著があるなら別だが、近いテーマはあっても「本音で生きることを勧める」というテーマの名著は見ない。

人生のゴールを自ら選びとることを述べる自己啓発の名著なら近いので効果的だ。ともかく、まさしく現代に脚光を浴びてきているテーマなのだと感じる。

七つの習慣の主体性の習慣は、本音で生きるにはまず自らの本当のゴールは何だろうと時間をかけて考えることからだ、と考えさせるので補完になる。あわせておすすめだ。

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「愛するということ」E.フロム 著


一時多くの書店で平積みになっていた本。
多くのビジネス本のように話の構造が目次などでわかりやすく整理されているわけではない。ここでは内容について概要を説明し、他の似たようなテーマの本と比較して本選びの資料にしたい。

思うにこの本が対象に考えているのは、「好きな人がいてそれなりに愛し合ってると思うけれど自信がないので心理学者の古典を読んでもうちょっと考えたい」ときである。愛することの基準を策定し解説したりしている。


[視点]
まず初めに、愛するということは自然な成り行きではなく技術だと述べ、これはその解説本だという立場を説明している。
人間のゴールについての定義を「孤独から逃れること」におき、その達成方法について、
興奮or
周囲との同調or
創造的活動にいそしむor
人と愛し合う
の4つを挙げて、4つめ以外の手段には欠点を挙げている。
次に愛し合うことを理解するのに、支配や服従との比較を行い、「愛するためには性格が生産的な段階に達していなければならない」と結論する。

その客観的な測定は「配慮、責任、尊重、知」であるとして、例えば尊重では、
「その人が、私のためにではなくその人自身のためにその人なりのやり方で成長していってほしい」と望んでいるかどうかを判定するなど、具体的な内容についても踏み込んで説明を加えている。

[比較と特徴]
対話の姿勢に関して同じ結論に至る「七つの習慣」は主体的に人生を動くことから述べており、
「理解し合うにはまず自らを確立しなければいけない」という、本書では前提として軽く述べられている部分が詳細に説明されている。
ただ「愛するということ」にテーマをおいて話を進めているのはフロムの本書で、また分量もそれほど重くない。
現時点での興味に合わせて読み始めたらいいのではないかと思う。



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こんにちは。読書アクセスを運営しておりますカズノリといいます。
趣味は読書とラジオを聴くことです。
本屋をぶらつくのが好きで、仕事帰りや休日に歩き回っています。ネットで色々なサイトも見ながら本の情報を仕入れては、家やカフェ、通勤途中で、読書をして考えごとを巡らせています。

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