「天職」秋元康・鈴木おさむ著

秋元康と鈴木おさむの両氏が、対談形式で仕事についての考え方を述べている本。
どんな仕事を天職と考えるか、仕事で一流になるのはどんな動き方をしている人か、等仕事についての疑問に一つの見解を示してくれている。

[見解]
夢の種は「おもしろいな」と思えるもので、それに向けて一歩何か動き出せば天職に向けて進んでいける。そして、一流の人はその仕事にあきることがなく、他の人がすごい努力と思うことも当たり前にこなしていく。
[特徴と比較]
上記の見解以外にも企画を通して面白い仕事を実現する工夫など、まるで面白い日々の出来事を楽しく喋るかのように二人の対話で伝えられる。
それもテーマごとに10ページ以内に小まめにまとめられているので読みやすく、ラジオでも聴いているかのように気楽に進めていけるのが特徴だ。
仕事への考え方は、とても「自分の心に耳を澄ますこと」に注力している。
同じ内容を、好きなことに夢中になる面白さを語る本書のスタンスでなく、もっと表現を強烈なものにしていくとスティーブ・ジョブズのスピーチになるだろう。http://kazunotesu.jp/blog-entry-139.html?sp

また、就職活動等で仕事を考えるのに有効なものは大企業もベンチャー企業も経験してきた先人の本「森川亮氏の作品http://kazunotesu.jp/blog-entry-102.html?sp」「松本大氏の作品http://kazunotesu.jp/blog-entry-106.html?sp」だと思う。  

他にも、直接的に自分のしたいことを思い起こしていく「1000の質問http://kazunotesu.jp/blog-entry-117.html?sp」も役立つと思う。

ワークライフを考えることは多くの人がずっと続いてきている取り組みだ。人により様々な意見があって発見も多いため、様々な人の本を読むことをおすすめしたい。

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http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
アクセスVISION: 様々な業務を考えてみているサイト

http://amzn.to/2roe9N5
未来予測の投資論: 事業の未来を考える本



「アンネの日記」アンネ・フランク著

第二次世界対戦の最中、オランダに住んでいた中学生の女の子が書いた日記。アンネの感情の豊かさと文章に表現する才能から、世界史に残る戦争の解説本となった。
戦争がどのように日常生活を破壊するかということに加えて、人種差別などの政治的決定が日常生活に与える影響も文章の中に表れている。

[内容]
まず、本書は70年以上前ではあるが中学生の女の子の日記である。
内容は親を好きになったり嫌いになったりする葛藤であったり、クラスの皆のことであったり、将来はものを書くのが好きだから作家になりたいという話だったり、男の子を好きになったり分かりあえなさを考えたりしている話だ。
しかしそこに、「ユダヤ人だから~は禁止されてるんだ」、とか「隠れ家にいると戦闘機の音がする」などの背景が語られており、最後は突然日記が途絶える。隠れ家の摘発である。
[比較と特徴]
本書の特徴は、著者が物事をたくさん考える少女であったこと、感性の豊かさをもって現代にも伝わるような日常生活を扱っていることである。読者は時代や国に関わらず、そこに等身大の暮らしを見出だすだろう。
そこに戦争や差別の影響が入ってくることが、とても多くの読者に「戦争や差別の本当の姿」を伝える結果になっている。
比較対象として「夜と霧」、「全体主義の起源」などがあり、戦争体験や当時の政治の仕組みを解き明かしているが、今と同じような普通の暮らしを、日常生活をベースに描き出していることにより、本書は読んだあとに心のなかで圧倒的な存在感をもつ。

どこか遠くに感じやすい政治の出来事を、感情をもって考えるようになる可能性がある。戦争を考える本を挙げるように言われたら、本書は間違いなく筆頭である。
(関連する話題の記事)
https://matome.naver.jp/m/odai/2141546134079385501
Naverまとめの記事。登場人物の写真などを掲載している

http://geneve.blog.so-net.ne.jp/2010-08-22
ヨーロッパに長く住んだ方が、現代のアンネの隠れ家の様子を伝えている記事

「ワークシフト」リンダ・グラットン著

働くというテーマから、2025年を目安として未来予測の叙述を行い、読み手にキャリアの考え方の見直しをせまる一冊。著者はイギリスの経営論学者で、テクノロジーの進展による仕事内容の変化など、将来の仕事について語られる論点を本書も多く扱っている。

[見解]
インターネットに50億人がつながる世界では、ネットワークを活かして作業する個人事業者の出現が予測される。彼らは小型の起業をしていたり、同業者コミュニティをプラットフォームとして仕事案件をとっていたりする。
このような社会では働き方が多様であり、自身の能力を相手に伝える意識や、専門性強化・他の専門家とのネットワーク構築が課題となる。

この見解を支える考えは、
・クラウドが至るところで利用可能となり、作業をする場所はあまり問われなくなる
・専門性をもたない仕事についての代替はネットワークの強化で簡易になっており、価値は下がる可能性もある

[比較と特徴]
イギリスで評価されている考え方らしく、僕は未来予測の本として参考とすべく読んだ。社会に起きている変化の見方としては、冨山和彦氏の著作の方が統計データもふんだんに用いて事実を分析しており、参考になると思う。

同じ先進国なので似たような分析をしたら似たような結果が出るのではないかと感じるし、このような分析があったら未来の働き方の中に地域の対面型サービス業へのとらえ方は変わるだろう。
どうして冨山氏の著作の方が同じくらい話題にならないのか考えるに、おそらく英語版を出さなければ世界で部数を増やせないし話題を取りづらいのだろう。また、「未来のキャリアを共に考えよう」というテーマ設定の上手さもあると思う。

本書の話に戻ると、ネットワークを活かした小型の事業者という考え方は他の未来予測の本にも登場する。(例えばケビン・ケリーの作品中の集産主義などhttp://amzn.to/2qu205X
本書の特徴は、未来の社会の在り方について働く者の視点を問いかけたことであり、著者自身も他に補うべき内容は各自調べて補うように呼びかけている。事実を知る参考というより、視点だけで身につけて、あとは本当かどうかも含めて自分で調べようという方にとって有用な本だと思う。



「最後の資本主義」ロバート・B・ライシュ著

アメリカの公共政策学者による、資本主義の停滞について問題の本質と解決策を述べた一冊。
2016年の12月に日本で発売されている通り、大統領選におけるトランプ氏の人気から資本主義の停滞を本格的に読み取り、作成されたものだと思われる。
アメリカ社会の不健全な二極化の様子をいくつかの事実を挙げながらレポートし、資本主義と民主主義がうまく機能していない現実と、変革するために国民の知るべき事柄を述べている。
著者自身、ビル・クリントン政権で閣僚だったためか、全体的に熱気を感じる著作である。そして内容も簡潔でわかりやすく、分量の割に読みやすい。

[見解]
自由市場というものは社会の介入無しには成り立たないもので、その介入方法は各種の法令で構成される。現在それはロビー活動で不健全に歪曲され、消費者がツケを払わされている。
能力主義も現在は成り立っていない。社会に富をもたらす能力に応じて給与を決定しているという仕組みはなく、労働組合の衰退と共に社会の中間層は交渉力を持たなくなり給与を減らしてきている。
これらの結果、資本主義経済の先行きへの不安で「消費から貯蓄へ」と守りの動きが出ているし、海外との貿易拡大についても不平等の拡大への警戒から反発する動きが出ている。富裕層への反発も高まってきている。

[比較と特徴]
シンプルに資本主義と民主主義の停滞を述べており、しかも現実の大企業の名前を堂々と出しての不健全な現状指摘も行っており、とても分かりやすい本。
数式などは登場せず、ルールの不正な部分を明るみに出すことで経済の歪みを説明している。
アメリカ社会の弱みをここまで述べている本は他にない。あえて言えば最近のコトラーの作品に学費やCEO報酬の問題が出ていた(http://kazunotesu.jp/blog-entry-123.html?sp)くらいである。
資本主義と民主主義を採用する社会にいる者としては読む価値が大いにある一冊だと思う。
なお、Diamond Onlineにインタビュー記事が掲載されていたので合わせて紹介しておく。http://diamond.jp/articles/-/4136?display=b
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http://blog.goo.ne.jp/kazunotesu
アクセスVISION :事業や業界の動向について、僕の見解を述べているサイト



「やりたいことは全部やれ!」大前研一 著

経営コンサルタント、大学の運営、企業経営など広く活躍してきた著者が、旅行や音楽に対しても情熱をもち楽しく生きている人生を述べてすすめる本。
最近話題となっている「老後不安不況を吹き飛ばせhttp://kazunotesu.jp/blog-entry-125.html?sp」でも言及されている老後まで楽しく過ごしている一例であり、実際読んでいると楽しそうなトピックがいくつか出てくる。

[見解]
やりたいことを老後にとっておいて我慢しながら働くのではなく、遊びながら、いつも自分の人生を生きるのが良い。
これを支える根拠は、
・経営者を多く見てきて「老後の楽しみ」と言っていたのを実現できている例がない
・人生は回り道をしても成功できる。著者自身学者をあきらめ、都知事をあきらめ、それでも楽しく全力で取り組んでいたら楽しい人生を歩めた
・自分が本当にやりたいことを選んで取り組めば失敗してやり直すときも全力で取り組める心境でいられる

本書はこの主張に続き、旅行や子育て、使っている道具や食事など人生を楽しむためにどう考えたら良いか著者自身について述べている。
旅行については、著者が世界中を講演で回るような人物であり、高級観光ガイドとしても面白い。
[特徴と比較]
本書は楽しく自分自身の人生を生きるということがテーマであり、経済効果についてはほんの少し言及されるのみである。
従って、高齢者のお金の使い方を統計から分析して積極的な消費を考えている「老後不安不況~」と比較すると、より人生観を述べる内容になっている。
自分の人生を生きる、というテーマの本では、手帳に列挙して追求することを実業家が述べた「一冊の手帳で夢は必ずかなう」が近く、楽しく過ごす具体例は本書に比べて少ないとしても楽しく過ごすためにしてきた工夫を具体的に述べているため良い本である。

また、語り口調を変えて同じテーマを述べる本では堀江貴文氏の著書http://amzn.to/2oASEmMがある。
楽しく過ごしている具体例の豊富さでは大前研一氏の本書は断トツであり、将来実現したいものをいくつか見つけてみるのも楽しいと思う。
(個人的には、ロサンゼルスの南に少し行った所にあるレストラン「キャプテン・ジャックス」でステーキとカニを食べるのが夢の一つになった)


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